部分矯正とは
部分矯正とは、前歯など気になる一部の歯並びを整える矯正治療のことです。
一般的には「プチ矯正」とも呼ばれ、主に前歯の矯正に適用されます。前歯は奥歯に比べて歯根の形がシンプルで、動きやすいことから、治療期間が短く、費用も抑えられる点が特徴です。全顎矯正に比べて適用できる範囲は限られますが、条件が整えば、比較的短期間で効果が得られる治療法です。
部分矯正のメリット
痛み・違和感が少ない
部分矯正は、前歯に焦点を当てるため、治療中の痛みや違和感が少ない傾向があります。前歯は奥歯に比べて歯根が単純な形状をしており、移動させる際の力のコントロールがしやすいため、強い痛みを感じにくいです。
また、装置も比較的軽量で小さく、装着中の違和感が少ないため、日常生活に大きな支障をきたすことは少ないでしょう。
費用を抑えられる
部分矯正は、治療する範囲が限定されているため、費用を抑えられる点が大きなメリットです。全顎矯正では、すべての歯に矯正装置を装着する必要がありますが、部分矯正では前歯など一部の歯にのみ装置を使用するため、装置の数や治療期間が少なくなります。
これにより、治療費用を大幅に抑えることが可能です。特に、見た目に影響を与える前歯だけを短期間で治したい方にとって、部分矯正はコストパフォーマンスの高い選択肢となります。
治療期間が短い
部分矯正は、全顎矯正に比べて治療期間が短く済むことが一般的です。
通常、3ヶ月から1年程度で治療が完了するケースが多く、時間的な負担が少ない点も魅力です。
これは、奥歯を動かさずに前歯の矯正に集中するため、歯の移動がスムーズに進むためです。結婚式などのイベント前に歯並びを整えたい場合や、なるべく早く効果を得たい方に適した治療法と言えるでしょう。
部分矯正のデメリット
適用できる症例が
限られている
部分矯正には、適用できる症例が限られているというデメリットもあります。前歯の軽度な歯並びの乱れであれば対応可能ですが、歯を動かすためのスペースが足りなかったり、奥歯の噛み合わせが問題になっている場合には、全顎矯正が必要になることがあります。
また、後戻りのリスクが高い症例や、重度の不正咬合には適用できない場合が多いため、歯科医師による精密な診断が必要です。
部分矯正はこんな方に
最適です
- 結婚式やイベントまでに歯並びを整えたい方
- 前歯の見た目が気になる方
- 治療費を抑えたい方
- 痛みの少ない矯正治療を希望する方
- 治療期間を短くしたい方
部分矯正の種類
インビザライン（マウスピース矯正）
部分矯正には、マウスピース矯正を選択することが可能です。
透明なマウスピースを装着するため、目立たないという点が大きなメリットです。取り外しが可能なため、食事や歯みがきの際に装置を外せる利便性もあります。
ただし、マウスピースは装着時間をしっかり守る必要があるため、自己管理が重要です。
また、複雑な症例には適用できない場合があるため、治療前に精密な診断が必要です。
ワイヤー矯正
部分矯正でも、ワイヤー矯正が選択可能です。
ワイヤー矯正は、歯にブラケットとワイヤーを装着し、一定の力を加えて歯を移動させ、比較的複雑な症例にも対応できるため、前歯の歯並びが大きく乱れている場合にも効果的です。
また、治療期間が短く済むことが多く、コストパフォーマンスも高い治療法です。
ただし、ワイヤーやブラケットが見えるため、目立ちやすい点がデメリットです。